このツールについて
電気工事でよく使うボルト・電線端子・電気機器端子・アンカーボルトの 締付トルク(参考値)をまとめた早見表です。現場でのトルクレンチ設定値の目安としてお使いください。
JIS C 2805 等に基づく参考値
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換算式: 1 N·m ≒ 0.102 kgf·m / 1 kgf·m ≒ 9.807 N·m
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締付トルク一覧
用語の意味
トルク(N·m):ボルトを回す力の大きさ。1mの棒の先端に1Nの力をかけたときの回転力が1N·m。
kgf·m(キログラム重メートル):旧単位。1kgf·m ≒ 9.807 N·m。古いトルクレンチや昔の仕様書でよく見ます。
強度区分(4.8/8.8/10.9):ボルトの強さを示す区分。数字が大きいほど強く、同じサイズでも締付トルクが大きくなります。六角ボルトの頭に刻印されています。
sq(スケア):電線の断面積を表す単位(mm²)。5.5sq は断面積 5.5mm² の電線。
圧着端子・圧縮端子:電線の先に付ける丸型・Y型の端子。ビスで機器端子にとめて電気をつなぐ。
トルクレンチの種類と使い方
- プリセット型:設定値で「カチッ」と鳴って知らせる。最も一般的。
- 直読式(ダイヤル型):針や数字で現在のトルク値が見える。
- デジタル型:設定値到達を音・振動・光で通知。履歴が残る機種もある。
使用上のポイント
- 使用後はゼロ(最低目盛)まで戻して保管(ばねの劣化防止)。
- 落下させたら校正に出す。
- 一般的に 年1回程度の定期校正 が推奨される。
- 締付方向の確認(逆ネジもあり)。
- ソケット・エクステンション使用時は、設定値の補正が必要な場合がある(長さ分のモーメント変化)。
単位換算早見表(N·m ⇔ kgf·m)
| N·m | kgf·m | N·m | kgf·m |
|---|---|---|---|
| 1 | 0.102 | 30 | 3.06 |
| 3 | 0.306 | 50 | 5.10 |
| 5 | 0.510 | 80 | 8.16 |
| 10 | 1.02 | 100 | 10.2 |
| 15 | 1.53 | 200 | 20.4 |
| 20 | 2.04 | 300 | 30.6 |
換算式: N·m × 0.102 = kgf·m / kgf·m × 9.807 = N·m
電線端子の施工ポイント
- 圧着端子:JIS C 2805 準拠。指定工具(ダイス刻印)で圧着すること。
- 圧縮端子:大サイズ電線用。油圧工具で圧縮する。ダイス番号の確認必須。
- 締付後は マーキング(合いマーク) を入れて緩み確認ができるようにする。
- 必要に応じて 引張試験(ケーブルを軽く引いて抜けがないか確認)を行う。
- 異種金属接続(銅-アルミ)は専用端子を使用し、電食に注意する。
- 端子台のビスは 十字・すりわり・六角 とメーカーで異なる。ビットに注意。
電気機器端子の締付値について
ブレーカー・端子台・配電盤・分電盤などの電気機器端子の締付トルクは、メーカー・機種ごとに個別指定されています。
- 機器本体の銘板または取扱説明書に記載の値を最優先で使用する。
- 指定値がない場合は、ビスサイズと材質(銅バーか軟鋼か)で判断する。
- 過締めは端子台の割れ・ネジ山つぶれの原因になる。
- 締付不足は発熱・焼損事故の原因になる。
参考:主要メーカー仕様書の入手先
- 各メーカーの技術資料ダウンロードページ(機種ごとの取扱説明書に記載)。
- 配電盤の製作仕様書(盤メーカーの施工要領書)。
あと施工アンカーの注意点
- アンカーの種類(金属系/接着系)、製品ごとに指定トルクが異なる。
- メーカーカタログの指定値を最優先で使用する。
- 下穴径・下穴深さ・清掃(ブロー・ブラシ)の管理がトルク以前に重要。
- 母材(コンクリート強度)が不足すると、規定トルクで締める前にアンカーが抜ける。
- 引抜試験(公共建築工事標準仕様書などで規定)で固定の確認を行う場合がある。
関連規程・参考資料
参照版号(ツール作成時点):JIS C 2805(2010年版)/JIS B 1083(ねじ締付け通則・現行版)/内線規程 JEAC 8001-2022年版/各機器メーカー技術資料(現行版)。JIS・規程は改訂されることがあるため、最新版との差異は現場の設計図書・メーカー指定値を優先してください。
- JIS C 2805:銅線用圧着端子の形状・寸法・締付トルクを規定。
- JIS B 1083:ねじの締付け通則。
- 内線規程(JEAC 8001):電線接続・端子施工の一般要求事項。
- 電気設備技術基準・解釈:電線の接続・絶縁処理に関する法的要求。
- 各機器メーカー(Panasonic、三菱電機、日東工業、河村電器産業 等)の技術資料。
※ 本ツールの値はすべて参考値です。
機器・ボルト・端子・アンカーのメーカーが指定値を示している場合は、必ずメーカー指定値を優先してください。
過締めはネジ切れ・ケース破損・絶縁物割れの原因に、締付不足は発熱・脱落事故の原因になります。
※ トルクレンチは定期校正が必要です。落下・衝撃を受けた場合や長期間未使用の場合は、使用前に校正状態を確認してください。
最終的な施工判断は、電気主任技術者・現場監督の指示に従ってください。